📊『投資の大原則 人生を豊かにするためのヒント』書評

書評

著者:バートン・マルキール/チャールズ・エリス|読了日:2025年12月26日


📘 本の概要

『投資の大原則 人生を豊かにするためのヒント』は、
投資初心者にこそ最初に読んでほしい“原理原則の本です。

著者のバートン・マルキールは『ウォール街のランダム・ウォーカー』、
チャールズ・エリスは『敗者のゲーム』という、投資の名著をそれぞれ執筆しています。

本書は、その2冊のエッセンスを
短く・平易に・実践的にまとめた入門書であり、
ページ数も比較的少なく、非常に読みやすい構成になっています。

すでに名著2冊を読んだことがある人にも復習として有効ですが、
これから投資を始める人には、まず本書を強く勧めたい一冊です。

『投資の大原則 人生を豊かにするためのヒント』(書籍版)
『投資の大原則 人生を豊かにするためのヒント』(Kindle版)


🔍 印象に残ったポイント

① 名著2冊の“要点凝縮版”という価値

『ウォール街のランダム・ウォーカー』や『敗者のゲーム』は、
内容は極めて重要である一方、初心者にとってはやや分量が多く感じられる面もあります。

本書は、

  • 市場は基本的に予測できない
  • 個人投資家がプロに勝つのは難しい
  • 無駄な売買はリターンを下げる

といった核心部分のみを抽出しており、
投資における「考え方の土台」を短時間で理解できる点が非常に優れています。


② 元本がなければ、投資の効果は限定的

本書で繰り返し強調されているのが、

投資以前に、まず元手を作ることが重要

という現実的な視点です。

どれほど優れた投資理論を学んでも、
投資元本が小さければ、得られる成果も限定的になります。

そのため、

  • まずは貯金によって元本を確保する
  • 投資は「余剰資金」で行う

という、ごく当たり前だが忘れがちな原則を、改めて認識させられました。

派手さはありませんが、
長期投資において最も重要な前提条件だと感じます。


③ 投資の基本は「インデックス × 株式+債券」

投資手法について本書が勧めているのは、極めてシンプルです。

  • 個別株ではなく、インデックスファンドを使う
  • 資産クラスは 株式と債券の組み合わせ
  • 無駄な売買はせず、長期保有を前提とする

マーケットを当てに行くのではなく、
市場全体の成長を取り込むという考え方が一貫しています。

これは、両著者の過去の著作と完全に整合的であり、
理論と実践の両面で説得力があります。


④ リスク許容度によって比率を決める

株式と債券の比率についても、

正解は一つではない
自分のリスク許容度に合わせて決めるべき

と明確に述べられています。

年齢、収入、資産額、性格などによって、
最適なポートフォリオは人それぞれ異なります。

本書は具体的な考え方を提示しつつ、
「自分で決めること」の重要性を強調している点が印象的でした。


⑤ ポートフォリオ設計の指針として優秀

派手な投資戦略は一切出てきませんが、
その分、

  • 長期で続けられる
  • 再現性が高い
  • 感情に振り回されにくい

という、個人投資家にとって非常に重要な要素が詰まっています。

ポートフォリオを考える際の
“軸”や“基準点”として何度も立ち返れる一冊だと感じました。


📝 こんな人におすすめ

  • これから投資を始める初心者
  • 投資の基本を一度しっかり整理したい人
  • インデックス投資を検討している人
  • ポートフォリオ設計の考え方を学びたい人

⭐ 総評

『投資の大原則 人生を豊かにするためのヒント』は、
投資で遠回りをしたくない人にとっての最短ルートを示す本です。

市場を予測しようとせず、
シンプルで合理的な方法を淡々と続ける。

その姿勢こそが、
最終的に人生を豊かにする投資につながるのだと、
改めて実感させてくれる一冊でした。

「何に投資するか」で迷ったとき、
「そもそも投資とは何か」を思い出すために、
手元に置いておきたい本です。

『投資の大原則 人生を豊かにするためのヒント』(書籍版)
『投資の大原則 人生を豊かにするためのヒント』(Kindle版)

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